埼玉大学発バイオテックスタートアップの株式会社Epsilon Molecular Engineering(以下、「EME」)は、シリーズAラウンドにおいて、三菱UFJキャピタル株式会社、リアルテックファンドを割当先とする第三者割当増資を行ったファーストクローズに続き、セカンドクローズを行いました。本シリーズAラウンドセカンドクローズでは、ファーストクローズに続き三菱UFJキャピタル株式会社がリード投資家を務め、株式会社地域経済活性化支援機構(REVIC)と株式会社群馬銀行がその子会社を通して運営するぐんま医工連携活性化投資事業有限責任組合、花王株式会社を割当先とする第三者割当増資を実行し、且つ商工組合中央金庫より劣後ローンを実行、埼玉りそな銀行より借入、首都圏リースよりリースを実行しました。その結果、シリーズAラウンドにおいて、エクイティファイナンス、借入、リースにより合計5億7千万円を調達いたしました。今回の調達により、EMEは Heavy chain single domain抗体(VHH)を中心に新世代中分子バイオ創薬の研究開発を更に推し進めてまいります。
【株式会社Epsilon Molecular Engineering 代表取締役 根本直人のコメント】
「EMEは独自のヒト化VHH抗体創製技術により新しいモダリティを有する中分子バイオ創薬を目指しております。今回の資金調達により、各社との共同研究開発、自社創薬パイプラインの開発を加速させると同時に、北里大学様、花王様とともに新型コロナウイルスの治療薬を一刻も早く患者の皆様に届けるために全社員が一丸となって取り組む所存です。」
【三菱UFJキャピタル株式会社 ライフサイエンス部 副部長 篠﨑幹彦氏のコメント】
「シリーズAラウンドが成功裏に終えられたこと、喜ばしく思っております。今回の資金調達にご協力いただきました皆様にリード投資家として厚く御礼申し上げます。
EMEの保有する唯一無二のハイスループットスクリーニング法により、より安全で有効性の高い新世代のバイオ医薬品や中分子医薬品が産み出され、患者さんたちにお届けできることを願ってやみません。そしてこのスクリーニング法を考案、運用しているEMEのチームのポテンシャルが確かであることは新型コロナウイルスに対し感染抑制能をもつVHHを取得できたことに表れていると確信しています。
EMEのさらなる飛躍に向けて引き続き積極的な支援に取り組んでまいります。」
【REVICキャピタル株式会社 代表取締役 中井一郎氏・ぐんぎんコンサルティング株式会社代表取締役 桒原信介氏のコメント】
「EMEは感染症などの医療分野において未だ有効な治療法が確立されていないアンメット・メディカル・ニーズに対する新薬を創出できる技術基盤を有し、複数の製薬企業と共同研究開発プロジェクトの実績がある等その価値が対外的にも認められております。弊社は地域活性化の担い手となる企業へのサポートを行っており、EMEは地方大学発のベンチャーとして飛躍的な発展が期待できる企業になると期待しております。」
【花王株式会社 衛生科学研究センター センター長、執行役員 蓮見基充氏のコメント】
「今後、花王が未来の命を守る会社となり社会貢献を果たしていくうえで、進化分子工学に基づく高効率なスクリーニング技術を有するEMEは極めて重要なパートナーです。既に新型コロナウイルスを中和するVHH抗体の開発では、EMEの技術の迅速性と柔軟性により抗原入手からわずか1週間で配列情報の獲得に成功しており、また得られた配列情報を花王が培ってきた酵素などタンパク質の生産技術により1週間で抗体サンプルとして手にすることに成功しています。今後同社と共に成し遂げることができる大きな可能性に期待しています。」
【リアルテックファンド グロースマネージャー 室賀文治氏のコメント】
「生物にとってタンパク質は重要な構成要素で、これを工学的に扱えるようにすることでバイオ産業は発展してきました。 EMEの独自のバイオ分子デザイン技術によって、抗体医薬をはじめ、将来必要とされる様々な分子を創出し、社会の様々な課題の解決に資することを期待しております。」
EMEについて
「未来のバイオ分子を創造する」をミッションに掲げ、2016年に埼玉大学発ベンチャーとして設立されました。進化分子工学の技術によって、VHHやcyclic peptides等のcDNA Display Librariesを独自に構築し、次世代シークエンスNGS、FACSそしてAIを活用した独自のHigh throughputシステムを構築しました。現在は創薬・医療領域にフォーカスし、新しいモダリティによる新世代のバイオ医薬品や中分子医薬品の開発候補品の取得、並びに細胞・遺伝子治療でのVHHの活用に取り組んでいます。製薬企業等の提案に基づく共同研究開発を展開し、さらに自社研究開発パイプラインについて共同研究開発パートナーとの早期の提携を目指して研究開発に取り組んでいます。最近の成果として、新型コロナウイルスに対し感染抑制能をもつVHHを取得した旨を北里大学、花王株式会社と連名で発表しています。
社名:株式会社Epsilon Molecular Engineering
本社所在地: 埼玉県さいたま市
代表取締役: 根本直人
設立日: 2016年8月19日
問合わせ先:info@epsilon-mol.co.jp
会社HP:https://www.epsilon-mol.co.jp/